私事ですが、

前立腺癌検査でひっかかり、
病理検査を受ける時の話。

 

一泊二日の検査入院でしたが、
痛みに弱い私の当面の不安は
検査時の痛みでした。

前日の夜は意外と眠れましたが、
当日になると

行くのをやめようか・・ などと

まるで子供のように臆病風に吹かれるので
病院に着くまではよけいなことを
考えないようにしてました。

 

未知なる不安は
いかなる時も同じですね(^o^)

 

病院で入院手続きを済ませ、
部屋に案内されると、
まず、手術着に着替え血圧と体温を計る。
前日から飲んでいる抗生物質の薬に加え、
さらに筋弛緩剤系の注射を打たれる。 
 

検査は手術室で行われ、
手術台の上に横向きに寝かされ
両足を腹にくっつくくらい曲げられ
看護師さんに押さえつけられて
いよいよ始まる。 

「動くと針が別のところに刺さるからね」

と脅される(笑)

 

エコー器具の太さは
親指より一回り大きく長さは20センチほど。
針はケーブルのような先に付いていて
器具とは別に入れたようだ。

器具を肛門から入れる際、
少し痛みを伴うが思ったほどではない。 
問題は入れた器具を中でかき回すように
グリグリと動かす際、つい声が出てしまう。

針を刺す位置を探しているのだ。

ある程度、針を打つ位置が決まったら、突然、
パチンと弾くような音と共に内蔵に
焼けるような痛みがはしり全身がビクッっとなる。 

 

これが後7回も行われるのかと思うと生き地獄。

しかも、どのタイミングで打つのか
分からない恐怖。

 

15分ほどで何とか終わったが
1時間以上に感じた。
 
最後の仕上げは、溶ける脱脂綿で
肛門に栓をして終了。

全身、汗びっしょり 
汗をふいてくれた看護師さんが
天使に見えたのを覚えています。

 

病室には車椅子で戻り、
退院までオシッコは
全部決められた容器に溜める。
 
オシッコの出始めは、
血液がそのまま出ているように真っ赤。

肛門と尿道に鈍痛が残っている。
 

しばらくすると、下痢のような症状が出てきたので
トイレに行くと便器の中が血液で真っ赤になる。

血を見ると怖がる男もいるようだが
私は意外と平気で他人ごとのように見れた。

 

とまぁ

こんな感じの検査でした(^^)

 

後で考えると

心筋梗塞のおりに
カテーテル手術を行った時の痛みが
100%とすると今回の検査時の痛みは5%くらい。

こんなことを書いても
カテーテル手術の痛みが分かりませんよね(笑)

 

心筋梗塞の際は2回に分けて手術をしたのですが、
2回目の手術は、既にどの程度の痛みが解っているので
痛みの不安より、血栓が脳に飛ぶ不安の方が強かったです。 

 

後日談として、検査の退院後、
自宅で体重を計ると1.9キロ減でした。 

 

どんなことでも

一度経験してしまえば、
たとえ同じ苦しみや痛みがあったとしても
最初ほどの不安はありません。
それは慣れというより、
人間の生存本能かも知れませんね。

 

安全なテリトリーから
真っ暗なジャングルに独りで出て行く際、
ジャングルにどのような危険が潜んでいるのか
まったく想像できないので
言いようのない恐怖に襲われます。

 
新しいことにチャレンジする際には
不安になったり臆病になったりするけど、

勇気を出して、テリトリーの外へ一歩踏み出してみると
想像していたより怖いところではなく、
好奇心の方が先に立つようなり
ワクワク感が湧いてきたりするもの。 

 

そうは言っても

闇雲にジャングルに出るより
ある程度の危険を予測し
防衛する知識を備えて置くことは 
テリトリーから外に出る際の必須条件ですね。