さて、今回は少し専門的なことをお話します。
「フィードバック」とは何かご存知でしょうか?
そもそもフィードバックの語源は軍事用語で、砲弾の着弾
点が目的からどのくらいはずれているかを射手に伝える
という意味です。
フィードバックは、コーチングにおいて大変、重要な存在で
的確なフィードバックによってお客様が行動変容を起こします。
フィードバックは、あなたの発言や状態、行動など、あなた
から発信される情報(印象・影響)に対し、客観的事実、
あるいは、主観的事実を伝えることです。
つまり、井の中の蛙にならず、多様な視点で物事を観る
ことができる上に、客観的に現状把握ができるということ。
何故、フィードバックが重要なのか・・
人は、自分では自分のことが分からない上に、自分が
他者にどのような影響を与えているか分からないのです。
あなたが、コーチングを受けた際、
自分では目的とのズレを認識できませんが、
コーチのフィードバックによってズレを認識し、
修正することができます。
フィードバックは、伝え方として次の2つがあります。
YOUメッセージ
あなたから見えたり、聴こえてくる事実を客観的に、
評価や批判にならないように伝えます。
Iメッセージ
コーチが感じた、あなたの言語化されていない情報を
主観的事実として伝えます。
信頼関係の元でコーチは、
耳に心地よいプラスのフィードバックだけでなく
耳が痛いフィードバックを伝えることもあります。
コーチは、あなたの話をただ聴くのではなく、
注意を払ってより深く、丁寧に耳を傾けて聴きます。
コーチが聞きたいことを聴くのではなく、
あなたが話したいこと、伝えたいことを、
受容的・共感的な態度で真摯に
聴くことが「傾聴」です。
ただ、
コーチングは「傾聴」が基本のように言われていますが、
駆け出しのコーチが最初にセッションを行なう際の
注意事項のように捉えた方が良いでしょう。
どういうことかというと、
傾聴のみにフォーカスしていると、
クライアント自身が話しながら
気付きを得る偶然性に頼ることになります。
それなら、気のおける友だちに
聴いてもらったのと同じです。
優れたコーチングは、
クライアント自身も気付いてないことを
コーチの深い質問によって掘り起こすことです。
「聴いてもらえて気持ち良かった」
それだけで終わらないように
したいものですね。