今日は、
若かりし頃の小さな「怒り」の話です。

 

学生時代、四歳年下の彼女と
付き合っていました。

 
久し振りにバイト代が入ったので、
彼女に内緒で、二人で映画を観た後に
有名な洋食屋をサプライズで予約してたのです。

 
遅刻の常習犯だった彼女に、

当日は絶対に遅刻しないようにと約束していました。

ところが、

当日、彼女は時間になっても現れません。

 
当時は携帯電話はありません。

あれだけ約束したのに・・
何かあったのでは・・

私の不安は頂点に達していました。

 
30分ほど遅れて彼女が、

「ごめんごめん」

と、くったくのない笑顔で現れたのです。

 
「何で遅れるの?
昨日、あれ程約束したよね!」

「行く直前になって友だちから電話があって・・」

「約束があるからと切ったらいいじゃない!」

「ちょっと言いだし難くてさ、
でも、まだ間に合うからいいじゃない!」

「開き直る前に謝ってよ!」

「最初に謝ったじゃない!」

「ちゃんと謝ってよ!」

「そこまで言われなきゃいけないほど
私は悪いことをしたの?」

「もういいよ、今日は帰る!」

とその日、私は帰ってしまったのです。

 

映画はまだ間に合ったのに
あんなに怒る必要はなかった・・

後悔と腹立ちを交互に感じながら
私は悶々と歩いていてました。

 

人の行動には

やりたいと思ってやる行動と
やりたくないのにやる行動があります。

矛盾してますよね(笑)

 
でも、ほとんどの行動には意図があります。

 
私はテニスが好きですが、
その意図は、ただ好きだから、健康維持、
友人との交流などの明確な意図があります。

 
ところが、

彼女の遅刻で喧嘩になり、
「帰ってしまう」という行動には
意図ではなく怒りの感情です。

厳密にいうと、
「怒りの感情」にも意図があります。
潜在的にある自己防衛という意図。

 
怒りの感情は時間が経つと変化します。

「あんなに怒る必要はなかった・・」

歩いているうちに冷静になり
気持ちが切り替わったのは、

怒りのピークが過ぎ、潜在意識が
自己防衛する必要がなくなったからです。

 

若かりし頃に思いを馳せて、
  
「怒り」は時として、
多数の人を巻き込み、
人の人生をも変えることがあることを
理解しておきたいものです。
 

 


 

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